HOME > 基礎・疫学研究の紹介 > 422研(旧225研):基礎研究

胃および大腸の炎症発癌機序の解明

消化器領域において、慢性炎症と発癌との関連はきわめて密接です。とくにヘリコバクターピロリ感染による慢性胃炎から胃癌、炎症性腸疾患からの大腸癌などが知られています。しかしながら、なぜ慢性炎症が発癌と関連するのかというメカニズムは大部分が不明のままです。我々はヘリコバクター感染マウスモデルを確立し、炎症発癌、遺伝子変異による発癌機序について研究しています。また大腸炎から発癌がみられるマウスを用いて大腸発癌に関連する分子を明らかにしています。

炎症性腸疾患における宿主恒常性の検討

炎症性腸疾患は比較的若年者に発症することが多く、長年にわたり生活の質を低下させる疾患です。原因として遺伝因子、環境食事因子、腸内細菌などの関与が考えられていますが、未だ大部分は未解明です。我々は、遺伝的要因を背景としたヒトの免疫や防御機構の破綻と、腸内細菌の相互反応が原因になるとの仮説にもとづいて研究しています。とくに免疫関連分子や上皮の細胞骨格分子などの働きをマウスモデルで検討し、炎症性腸疾患における宿主恒常性の役割を明らかにし、有効な治療法の開発を目指しています。

腸内細菌叢が関連する病態の解明とその制御法の開発

近年腸内細菌叢の研究が進み、ヒトの共生体としての役割が認識されるようになってきました。一方で細菌叢の破綻によって栄養の代謝や免疫反応に変化が生じ、メタボリックシンドロームや炎症性腸疾患の原因となることも知られてきました。我々は臨床研究としてヒト腸内細菌叢を分析し、大腸癌、大腸炎、憩室症などの大腸疾患、またメタボリックシンドロームなどに関連する変化を明らかにしたいと考えています。さらに腸内細菌叢を人為的に制御する方法についても動物モデルを用いて研究しています。

癌幹細胞の起源と特性の研究

癌幹細胞の起源と特性の研究以前より進めてきた遺伝子改変マウスの研究成果によって、ヒト消化器癌の新しいモデルを樹立しました。高率に発癌するマウスを用いて癌幹細胞の起源とその特性についての研究を開始しています。また、上皮細胞の分化誘導モデルとして正常消化管幹細胞の三次元培養法を用いて、in vitroで上皮の分化メカニズムを検討しています。これら幹細胞の研究を通じて消化器癌の発生機序と治療法について研究しています。
お問い合わせはこちら
ページのTOPへ戻る