消化管ステント | 東京大学消化器内科消化管グループ
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消化管ステント

【概要】

消化管は口から肛門までありますが、いろいろな病気が原因で狭窄を起こします。消化管が狭窄すると消化物の通過障害を引き起こし日々の生活に大きく影響を及ぼします。食道・胃・十二指腸の狭窄では食物が停滞し、食事が取れなくなり、嘔気や嘔吐といった症状が出ます。大腸狭窄でも同様ですが、大腸の場合には拡張した腸管が破裂する危険性もあります。このような状況では、根治的手術ができる場合には、狭窄した部分を摘除して、消化管を吻合する手術が行われます。ただ、根治的手術ができない場合には、以前から食道・胃・十二指腸狭窄に対してはバイパス術、大腸に対しては人工肛門造設術が施行されていました。しかしながら、手術自体が身体に与える影響が大きく、栄養不良、電解質異常、QOL(生活の質)の低下もきたします。1990年代より、海外では、消化管ステントが食道・胃・十二指腸・大腸悪性腫瘍により狭窄してしまった際の症状緩和のために用いられるようになりました。現在、本邦でも保険診療で行うことができるようになり、身体的負担を減らし、QOL維持したまま食事を行えるようになって来ております。なお、本邦では、いわゆる癌による悪性閉塞のみ保険適応となっており、良性閉塞(たとえばクローン病、憩室炎、虚血性大腸炎などによるもの)は保険適応となっておりません。

 

【治療実績】

食道、胃・十二指腸および大腸の悪性腫瘍による狭窄に対して、年間40例程度の症例に対してステント治療を行っております。当院では、大腸ステントについては2006年より保険収載に先駆けて、臨床試験で使用をしてまいりました。なお、ステントの適応については、外科の医師とも連携して判断しております。
 

【皆さまへ】

消化管通過障害は著しくQOLを低下させる病態です。当院では、バイパスなどの外科治療も含めたQOL改善のための治療の一環として、ステント治療を位置づけております。

 

 

 

(文責:吉田俊太郎)

大腸癌による急性大腸閉塞
大腸ステント留置により消化管通過障害の改善を認めた
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