東京大学消化器内科消化管グループ
 

東京大学消化器内科消化管グループ

消化管フィルターを介した、人類の福祉への貢献を目指して

私たちは、消化器内科の中でも、消化管を専門として、診療、研究、教育に従事するグループです。消化管は、口腔に始まり、咽頭・食道・胃・小腸・大腸を経て肛門に終わる一条の管であり、主に食物の消化・吸収を行う臓器です。しかし、ただ単に、栄養、水・電解質などを体内に取り込むための“食物の通り道”ではなく、全身に作用するホルモン産生する、とか、全身の免疫機能に重要な役割を担う、など、消化・吸収以外にも、正常な生命活動を維持する上で大変重要な臓器であることがわかってきております。


このような多岐にわたる機能を有している消化管の、器質的、または、機能的異常こそが、消化管疾患として、私たちが日々対峙する対象です。日本は従前から胃癌大国と言われ、胃癌撲滅に向けての施策や研究が精力的に行われて参りました。また、近年の大腸癌の増加なども相まって、現在の私たちの診療、研究の主体は、器質的疾患、特に、癌に傾倒しており、消化管癌の病態解明、発症予防・早期発見・低侵襲治療法の開発、切除不能でも諦めない医療の実践、などに数多くのグループ員が関わっております。もちろん、癌以外にも、炎症性腸疾患などの難治性良性疾患や小腸などの未開拓領域の疾患を追求するグループ員も在籍しており、これらの分野でも多くの成果をあげております。さらに、私たちの持つ高い内視鏡技術を生かして、消化管出血などの急性期疾患に対する最後の砦としての機能も果たしております。

大変ありがたいことに、消化器内科への入局を希望する若手医師が年々増加しており、それに伴って、私たち消化管グループも年々大きく成長しております。更なる飛躍を目指して、今後は、これらの器質的疾患に加え、機能性疾患や機能異常による全身疾患への関わり、再生医療など、より広い視野での診療、研究を遂行していくことを模索しております。大学病院の最大の使命は人材育成、教育であろうと思われます。消化管グループでは、消化管分野を極めようと扉を叩く若き精鋭たちの個を大切に、共に学び、共に成長しながら、10年後、20年後には、皆で大輪の花を咲かせられるように、最大限の協力、配慮を行っております。

私たちがすべきことは、“目の前の患者さんを何とかしたい、何とかする”、という思いを忘れることなく、“目に見えない患者さんも何とかしたい、何とかする”ことであろうとの信念の下、日夜、努力しております。各グループ紹介をご覧いただき、もし私たちに興味をお持ちの方がおられましたら、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

(文責: 藤城光弘)

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